■Peter White(ピーター・ホワイト)■


【おすすめのギタリスト】
ギタリスト:Peter White
出身地:イギリス
誕生:1954年
活躍期間:1970年代~現在
ジャンル:スムース・ジャズ
 
 ピーター・ホワイトはスムース・ジャズ・シーンにおいて、何度聴いても飽きない、多くの優れた作品を創作しているギタリストとしてその名を馳せています。

 ジャズ、ポップス、クラシックなどの要素を融合させ、非凡な独自のサウンドを生み出し、抒情的な香り、エネルギッシュな響きをあわせ持った比類なき作品は、多くのファンを魅了しています。

 ロンドンの北にあるLuton(ルートン)で生まれ、生後間もなく家族は近くのLetchworth(レッチワース)に引っ越しています。

 子供の頃は、クラリネット、トロンボーン、バイオリン、ピアノなどを習い、8歳頃にアコースティック・ギターを両親に買ってもらったようです。

 コードを覚えるなどして、アコースティック・ギターを独学で学ぶうち、1967年にジミ・ヘンドリックスのPurple Haze(紫のけむり)を初めて聞いて、アコースティック・ギターの音とあまりに異なるサウンドの響き・魅力に驚き、エレクトリック・ギターを手にしたいと強く思うようになった経験があるようです。

 やがてエレクトリック・ギターを手にし、ジミ・ヘンドリックス、エリック・クラプトン、ジミー・ペイジ(レッド・ツェッペリン)の曲などを演奏し、エレクトリック・ギターの虜になっていましたが、家族のちょっとしたアクシデントでそのエレクトリック・ギターが焼失してしまい、やむなく、以前の(すでに部屋の片隅におかれていた)アコースティック・ギターに戻らざるを得なかったとのことです。

 「今から思えば、それが良かった」とピーター・ホワイトは語っています。

 アコースティック・ミュージックとしては、クロスビー・スティルス・ナッシュ、ジェームス・テーラー、ジョニ・ミッチェルなどから多くのインスピレーションを得たようです。

 高校を卒業して一時は工場(a soup-canning factory)での仕事に就いたピーター・ホワイトですが、音楽が天職と信じる彼は、1974年に(19歳)初めてプロ・ミュージシャンとしてステージに立ち、翌年にはキーボードとして、Al Stewart(アル・スチュワート)のバンドに加わり、イギリスやアメリカでのツアーやレコーデングに参加し、大きな成功と経験を重ねていきました。

 15年間ほどバック・ミュージシャン、スタジオ・ミュージシャンとして活躍した後、イギリス出身のグループ、アコーステック・アルケミーに鼓舞されたこともあり、1990年に最初のソロ・アルバム「Reveillez-Vous」をリリースします。

 その後、十数枚のソロ・アルバムを発表していきますが、ビルボードのU.S. Jazz Album チャートの上位を占めるものが多くあります。

 たとえば、「Good Day」(2009)は2位、「Confidential」(2004)は3位、「Here We Go」(2012)は3位、などです。

 最近では、2016年にアルバム「Groovin」を発表し、現在もライブを精力的に行い、ステージでのパフォーマンスをファンとともに楽しむ姿勢を大切にしているようです。



【アルバムの紹介】
アルバム:Confidential
発表:2004年
ジャンル:スムース・ジャズ  
イメージ:優しい リラックス 明るい

Confidential - White, Peter
Confidential - White, Peter

 ピーター・ホワイトの9枚目のソロ・アルバムです。

 優しく、メロディアスなピーター・ホワイトのアコースティック・ギターが堪能できるアルバムです。

 1曲目のCoast Road Driveは、ノリの良いビートの上をピーター・ホワイトのギターとキーボードがなめらかに滑るように流れていきます。ピーター・ホワイトとポール・ブラウンの共作で、ポール・ブラウンがエレクトリック・ギターで参加しています。

 2曲目Talkin’ Bout Loveはポール・ブラウンのプロデュースで、ピーター・ホワイトのメロウなギターの周りをキーボードやトランペットなどが静かに包み込む曲で、後にシングルとなり、アメリカのRadio & Records’ top 30で5週間、1位を守った曲です。

 4曲目She’s In Loveは、このアルバムの唯一のカバー曲で、歌はクリスファー・クロス。

 ボサノバのリズムが進む中をピーター・ホワイトのギターとクリストファー・クロスの歌声とが美しくコラボしていきます。

 そのマッチングが素晴らしいです。

 5曲目Are You Mineは、抒情的でメロディアス。

 ピーター・ホワイトのギターとMindi Abairのサックスが見事にコラボしていきます。

 7曲目はタイトルトラックConfidential

 驚くほどわかりやすいメロディで、優しさ、温かさはこの上ありません。名曲だと思います。

 この曲でピアノを弾いているBrian Culbertsonとの共作です。

 8曲目Swept Awayは、多才なピーター・ホワイトのアコーディオンで始まります。

 アコーディオンはイタリアにでもいるかのような雰囲気で始まりますが、そのイントロに続く最初のギターのメロディを聴いたとたん、まさに、Swept Away(心奪われた)の状態にさせられます。

 熱情的で、心がこもった楽曲、演奏です。

 9曲目Jump On Itは、一転、ジャズ風のノリの良い曲になり、コンガとシェイカー以外は、ギターやピアノなどすべての楽器をピーター・ホワイトが演奏し、多才ぶりを発揮しています。

 11曲目Endless Journeyは、軽快なアコースティック・ギターが小気味よく流れ、グルーブ感満載です。

 この曲はこのアルバムでは一番長く、かつ、ピーター・ホワイトがお気に入りの曲だそうで、その理由は、“最後の3分ほどはMichael Pauloのサックスが延々と続き、ギターはほんの少ししか入っていなくて、そこが好きなんだ”とのこと。

 CDのセルフ・ライナー・ノーツには、アーニー・ワッツがピーター・ホワイトに語った次のことばを紹介しています。

 「私(ピーター・ホワイト)が演奏しているとき、私(ピーター・ホワイト)は蒸気(vapour)のようになる。まるでそこにいない蒸気のようになってしまう」

 そして、ピーター・ホワイトは自らが蒸気になり切ってしまいたいとライナー・ノーツに記しています。

 ピーター・ホワイトは、さまざまなミュージシャン、スタッフとのコラボを楽しむ姿勢をとても大切にするミュージシャンといわれていますが、このCDでもその姿勢が貫かれているようです。

 ピーター・ホワイトはスムース・ジャズのプレーヤーの中にあっては、他のプレーヤーと比較し、より生き生きとした”活気”を感じさせてくれるミュージシャンといわれています。

 リラックスするだけでなく、優しさと元気がもらえるアルバムだと思います。


収録曲(ギターインスト:赤字)
1 Coast Road Drive
2 Talkin' Bout Love
3 How Does It Feel
4 She's in Love
5 Are You Mine
6 Lost Without Your Love
7 Confidential
8 Swept Away
9 Jump On It
10 Stormfront
11 Endless Journey



(AMAZON)
Confidential - White, Peter
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